髪の色を楽しめる時代

最近では茶髪や金髪、メッシュなどさまざまな髪の色を楽しむことができるようになりました。
しかし年齢を重ねていくと、髪のボリュームがなくなり白髪が増えてきます。
薄毛や脱毛は高齢の悩みのひとつですが、最近では若い女性でもストレスや過激なダイエットが原因で、脱毛や薄毛になる人も出ています。

髪の毛の生まれてから抜けるまで

毛髪が生えてから抜けていくまでは次のようなサイクルで表すことができます。
毛母細胞が分裂して、成長期、退行期、休止期を経て抜けていきます。
ヒトの毛髪は約10万本といわれており、頭髪全体でこのサイクルを繰り返しています。
生まれてから20歳頃までは太くてしなやかな髪をしていますが、中年、老年になるにつれてだんだんと細くなり、毛髪の伸びるスピードも少しずつ落ちていきます。
加齢によって毛髪のボリュームがなくなっていくように見えるのは、髪の毛1本1本が細くなっていくからで、毛髪の本数自体が減ったからではないということです。
白髪になるのは、新陳代謝が衰えて色素細胞の機能が不活発になりメラニン色素が作られなくなっていくからです。
そして、体内のケイ素が不足すると薄毛や白髪が増える原因となります。

マウス実験で解明された加齢と毛髪との関係
ケイ素を摂取することで髪が太くしなやかになり、色素細胞を活性化して白髪になるのを防ぐことが期待されています。
2016年2月に東京医科歯科大学が加齢にともなう毛の減少の仕組みをマウス実験で解明したと発表しました。

タンパク質のコラーゲンが減り、毛を生やす器官が縮小するために髪の毛が生えにくくなるということです。
髪は皮膚の延長で角質が変化したものです。
ケイ素にはコラーゲンとコラーゲンを結びつけるいわゆる接着剤のような働きがあるため、毛髪の減少もケイ素を摂取することで軽減できると思われています。
毛髪の担う重要な役割
毛髪には人間の頭部を守る重要な役割の一面があります。
- 衝撃吸収機能
- 温度調節機能
- 老廃物排出機能
衝撃吸収機能
まず物理的な衝撃を吸収するクッションの役割を果たしています。
頭部には筋肉や脂肪がほとんどありません。
人間を動かす脳を守っているのは頭蓋骨ですが、この頭蓋骨を損傷させないために毛髪が緩衝材の役目を果たしています。

温度調節機能
また、毛髪は頭部の温度を一定に保つ働きもしています。
外からの熱を吸収し、頭部の温度が上がりすぎないように調整する働きです。
また反対に外気が低くなると頭部から熱が逃げていくのを防いでくれるというわけです。
緩衝材の働き、頭部の温度調整機能、そして紫外線から守り体内の老廃物を排出する機能も持っています。
毛髪もケイ素を必要としている

このようにさまざまな役割を持つ髪ですが、ケイ素が不足すると髪の毛1本1本が細くなって薄毛になったり、新陳代謝が衰えていき白髪が増えたりします。
頭部を守ってくれる大切な髪を維持するためにも、ケイ素を体内に摂り入れていきましょう。
*参考文献*
・国立大学法人東京医科歯科大学(2016年)/プレスリリース/「歳をとると毛が薄くなる仕組みを解明」【西村 栄美教授】(https://www.tmd.ac.jp/press-release/20160205/)
・山野井昇(2016)『ケイ素でキレイになる!海外セレブが愛用する「美のミネラル」』(現代書林)