ケイ素は免疫力を高めてくれる
免疫システムの基本原理
健康に関心のある人は、免疫力の向上が大事なことをご存知だと思います。
免疫とは文字通り「疫病を免れる」ことです。
辞書を引くと、『体内に病原菌や毒素が侵入してもそれに対応する抗体によって発病せぬだけの抵抗力があること』とあります。
体内の免疫システムの概要
体内の免疫システムは二重になっています。
一つ目は自然免疫と呼ばれるもので、体内の異物を見つけると排除する機能です。
皮膚は外的から守るバリアとなっていますし、口から侵入したとしても酵素や消化液で破壊します。
二つ目が適応免疫または獲得免疫と呼ばれるもの。
一度攻撃した相手を記憶して、再び侵入してきた時に抗体という武器でしっかりと仕留める存在といえるでしょう。
免疫力向上のための免疫システムの活用
はしかやおたふくかぜは一度かかったら二度とかからないのは適応免疫のおかげ。
18世紀にジェンナーが天然痘の予防として種痘を発見したのも、適応免疫のシステムに気づいたからです。
現在行われているインフルエンザの予防接種も、同じ原理の治療法なのです。
腸管免疫の重要性
体内の免疫システムの中で最近脚光を浴びているのが腸管免疫です。
腸管は長さ7mもあり、抗体全体の6割が腸管で作られています。
人体の中の最大の免疫器官なのです。
腸管では胃で消化された食物から栄養を吸収しなければいけません。
そこで危険なウィルスや病原菌を排除し栄養のある食品や腸内細菌は排除しないという仕分けを同時に的確に行なっているのです。
食物繊維とケイ素の役割
腸管免疫を高めるため、腸内環境を整える重要性が唱えられるようになり、乳酸菌やビフィズス菌などの善玉菌の多いヨーグルトやオリゴ糖の摂取がすすめられています。
同様に、植物繊維の摂取も重要です。
腸の蠕動運動を活発化させることで便通を良くしてデトックス効果を発揮します。
ヨーグルトや食物繊維のほかに腸内環境を整えるのにケイ素も必要です。
ケイ素の抗酸化力と免疫効果
ケイ素は食物繊維であり、さらに強力な抗酸化力を持っているため腸の健康にはとてもすぐれた成分といえます。
ケイ素を摂取することで食物繊維の働きを強化し、腸内環境を整え腸管免疫力を高めることができます。
酸化物質が増えれば増えるほどアンモニア、硫化水素、インドール、スカトール、大腸菌ウエルッシュ菌などが大量に増加し、発ガン物質であるニトロ化合物質やガン原物質などが体内に侵入していきます。
そして全身に腐敗した物質が血流に乗って運ばれていきます。
ちょっと考えると怖いですね。
免疫システムの要となる臓器
そこでケイ素の強力な抗酸化力が役に立ちます。
免疫システムにとっては重要な胸腺と脾臓です。
脾臓はザル状になっていて、血液中の遺物を取り除くフィルターの役割をしています。
全身のリンパ球の4分の1が脾臓に集まっていると言われます。
ケイ素と免疫力の関係
水溶性ケイ素を摂取したラットの実験で、胸腺や脾臓のリンパ節の数が増えていることが確認されました。
ケイ素が免疫効果をアップさせていると考えられています。
腸管免疫を高め、免疫力を向上させるためには、食物繊維とケイ素の摂取が重要です。
免疫力向上のためのアドバイス
お通じが悪い人やいつも腸の調子が悪い人は、食物繊維とケイ素の摂取を検討してみてください。
食物繊維をたっぷり摂ることが必要で、ケイ素はその効果を強化します。
免疫力を向上させ、病気になりにくい体を作るために、食事に注意を払いましょう。
免疫システムの要となる細胞と臓器
ところで、免疫システムを構成する細胞は骨髄で作られます。
その一部であるリンパ球が胸腺に送られ、T細胞と呼ばれるエリート免疫細胞に訓練されます。
T細胞の使命は異物を敵とみなして攻撃命令を出し、そうでないものは攻撃しないという判断をすることです。
免疫システムの司令塔ともいうべき重要な役割を果たしています。
脾臓の重要性
免疫システムにとって胸腺とともに大事なのが脾臓です。
脾臓はザル状になっていて、血液中の遺物を取り除くフィルターの役割をしています。
古くなった赤血球を回収してリサイクルするほか、微生物などの異物も免疫細胞であるリンパ球が処理します。
進行した胃がんの手術などでは転移を防ぐ目的で摘出しても問題のない臓器とされていますが、摘出すると感染症のリスクが高まることが分かり、温存するケースが増えてきています。
これらの要素を考えると、食物繊維とケイ素の摂取は免疫力向上に貢献していると考えられており、健康な生活をサポートします。
免疫システムの働きをサポートするために、バランスの取れた食事と栄養補助を取り入れましょう。