ワイン好きの間では、
ある意味【知ってる風】で語られることも多い、
スペイン・カタルーニャ地方の銘醸地「プリオラート(Priorat)」。
「火山性土壌でしょ?」
「標高が高くて昼夜の寒暖差があるらしいよ」
「ガルナッチャ主体の重厚な赤だよね?」

——確かに、それは全部“正解”です。
でも実は、それだけでは
プリオラートの本当の姿は語れないんです。
というのも、プリオラートには
ワインを特別な存在にしている
もう一つの大きな要素があります。

それが、「リコレリャ(Llicorella)」と呼ばれる
黒いスレート(粘板岩)土壌の存在です。
この土壌、ただの石じゃありません。
数億年かけて形成された極めて硬く、
ミネラル分が非常に豊富な地層で、
ブドウの根はこの岩の裂け目を縫って深く潜っていきます。
結果、根は20m以上も地中をさまよい、

極限状態のなかで育った果実は、
驚くほど凝縮した旨みを持つのです。
つまり、プリオラートワインの真髄は
「品種」や「気候」だけじゃなく、
大地そのものの力強さと試練にあります。
さらに面白いのは、
こうした過酷な環境下で栽培されることで、
ブドウの生産量は自然と抑えられ、

1本あたりの味わいが非常に密度の高いものに仕上がるということ。
これは『濃い』というより、
『深い』と言ったほうが近いかもしれません。
でも、そんなプリオラートもまた、
二極化が進んでいます。
- 一部は大量生産型の“マーケット向け”ワイン
- 一部は伝統と哲学を守り抜く“家族経営”の小さな造り手たち
私たちが取り扱っているのは、もちろん後者。
畑もラベルも手作業で丁寧に守り継がれた、
地元の人たちが「これは本物」と頷くワインだけを輸入しています。
「これまで飲んだスペインワインとはまったく違う」
そんな驚きの声をもらうことも少なくありません。

プリオラートは、
【知ってるつもり】では終われない。
もっと奥深く、
もっと情熱的な
『ワインの原点』がここにはあります。

